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<ゆるい就職>若者が正社員で働くのは「負け」 慶大助教が提案 (毎日新聞) - Yahoo!ニュース
こんなニュースを見かけた。
慶応大特任助教、若新雄純(わかしんゆうじゅん)さんが提案する「ゆるい就職」が話題だ。若者に「週休4日で15万円」の仕事を紹介する人材派遣サービスという。若者の正社員志向や安定志向が高まっていると言われる今、「ゆるい就職」が若者を引きつけるのはなぜなのか。
なんて出だしから始まっている記事なのですが。
読み進めていくと「わかる」と思う部分もありながらも、
どちらかというと「?」が多かったのがわたしの率直な意見。
「今どき、若い世代が正社員で働くのって『負け』だと思うんです」
…ってのがそもそもよくわかんなくて。
そもそも働くことに「勝ち」とか「負け」とかあるのか?という疑問が。
わたし自身、会社員をしています。
が、フリーランスの方とよくお会いする機会の多いお仕事をさせてもらっています。
昔も、今も。
完全に個人の名前だけで生きている方もいれば、
個人で会社を立ち上げていらっしゃる方も形はさまざま。
サラリーマンに比べたら、自由な働き方、自分の望む働き方を
しているように見えますが、やっぱり「自分の名前」を表にかざして生きているから
変なこともできないし(ほとんどのひとはしないだろうけど)、
自分の名前、ブランドを殺すのも自身の一挙一動全てにリスクが生じるわけだから
大変だよ、って言われたのが印象に残っています。
だから、フリーのひとも大変だよな、って思う。
会社員も会社の看板背負ってある意味生きているわけだけど、
会社の営業利益を保つために雇われているわけだから
いくら代わりがいるとはいえ、持ちつ持たれつな部分があるんじゃないかと
私は思っている。
正社員で働くことがそもそも負けな理由は何なんだろうか?
激務、多忙、時間がない、休みがない…そんななか使い古される、
若いうちの楽しい人生の時間が奪われる、それが負けなのかしら。
いまの日本の大学出ただけじゃ、社会の常識なんて1ミリも理解できてない。
って、社会人になってから痛感したわたし。
わたしも1回会社を辞めている身なので、なんともいえない部分はあるけれども
初めて入った会社で学んだことはもう数えきれないぐらいあったし、
最初に入った会社で得たものがあるから、今の生活も送れているんだと思う。
毎年毎年、新人が入ってくるたびに唖然としたもの。
多分(というかほぼ確実に)社会人1年目のわたしは、わたし自身が唖然とした
その子たちとなんら変わらなかったとおもう。
それぐらい、会社に1年勤めるだけで、学生時代とは違った新たな目が養われていたとおもっている。
それをせず、この道を選んだひとたちは、どうなるんだろうか。
「これがやりたいんだ」という確固たる夢とか、目標とか、そういうものがあればこの選択肢はありだとはおもう。
けれども、起業するにしても、「社会人経験」を少しでもするのはありなんじゃないのかしら、ってわたしは思っていたりもする。
その「社会人経験」が週休4日の働き方で手に入れることができるのだろうか。
正直わたしは難しいんじゃないかな、とおもっている。
そもそも、本当にやりたいことがあれば寝る間を惜しんででもやるものなんじゃないかな、とも思っている。
週休4日を得ることで、物理的な時間を得なければやれないことってなんなのだろう。
そういう働き方で大成したひとを、まだ見ていないからそう思ってしまうのかもしれないけれど。
まだ見ぬものに対して、猛烈な恐怖感とマイナスな思考を持ってしまいがちな日本人だからこんなこと言っちゃうのかもしれないけど。
…あ、わかった。
<ゆるい就職>なんていうふざけたネーミングがついているからですかね。
「ゆるい」という言葉に対する嫌悪感。
ゆるふわ♡とかね。そういうことかもしれない。
わたし自身、会社に消耗される人生は送りたくないし、
企業という枠組みに振り回されなくてもいい、自分で生きていける
ライフワーク的な何かを見つけたいなというきもちは、少なからずあります。
だから、この考え方を根本的に理解できない!というわけではないけれども。
でも、自発的にそういう生き方を選ぶひとはこんな「企業」の歯車(取り組み)に乗っからずに
自身でそういうことをすると思うんですよね。
誰に促されるでもなく。
一番の違和感はそこかもしれないですね。
わたしも会社に消耗されたくはないけど、いまの夢を実現するための土台は
社会のなかで積み上げていかなきゃなぁ…というのが、
今年の前半迷いながらも自分のなかで見つけた答えなので、
いまは会社員をしているんだとおもいます。
積み上げて、その先の景色が見えたら、きっとまた違った生き方を選ぶのかもしれません。
ちょっとした違和感を吐き出してみたかったので、取り上げてみましたとさ。