Murmur...

アラサーといいたくないけど徐々に30の扉が見えてきている女子が好きな音楽を中心にまとまった言葉を語りたいときに語る場所。

Naohito Fujiki Live Tour ver11.0〜1989 17 Till I Die Tour〜@よこすか芸術劇場

8月6日。

藤木直人3年ぶりのツアー、

Naohito Fujiki Live Tour ver11.0〜1989 17 Till I Die Tour〜

に行ってきた。

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※若干の演出・曲目などネタバレ含みます。

ここから先を読むのは自己判断でお願いします。

 

 

 

 

1995年に『花より男子』でデビューした藤木直人

今年2015年は芸能生活20周年year。

CDデビューは1999年なので、16周年と中途半端な年。

前々回のツアーがCDデビュー10周年のタイミングで行なわれていたので

15周年yearに何もなかったことにちょっと寂しさを覚えたりも

していたのだけど(理由は明白だったけれども)、このことについても

ライブのMCの中で彼はしっかりと触れていたので、安心した。

 

歳をとるにつれて、俳優としてのポジションも少しずつ変わってきていて

それに伴いだんだんとライブ活動をする頻度も減ってきて、

1回1回のツアーのスパンがどんどん長くなっている最近。

でも、ステージに立つ直人さんを見ていたら、何に対しても全力投球で

挑んでいるし、むしろ43歳になったばかり、という彼の年齢を考慮すると

「なぜ自らこんなてんこもりなステージをしようと思うのだろう」

というぐらいに、2時間半のステージのなかにいろいろなものが凝縮されていた。

それは毎度恒例の「歌って」「弾いて」「踊って」という部分はもちろんのこと、

演出に関しても。

 

歌を歌って、楽器を弾く、そんなミュージシャン藤木直人として

ステージに立つときでも、俳優藤木直人の存在は消し去らない、隠さない。

むしろ見せていく。そんな意思が垣間みられたように思えた。

それは演出手法として舞台『海辺のカフカ』をモチーフにしたセットを

使ってみたり(本人は「オマージュ」と言っていた。笑 きちんと、

本家本元の蜷川幸雄氏にも了承を得たらしい。なんとまあ…笑)、

セットリストのなかにも恐らく『海辺のカフカ』のストーリーを

意識して選んできたのであろう曲が入ってきていたり。

この選曲に関しては、今までのツアーで一度もやってこなかった曲をやって

ファンの満足度を高めつつの、終演後冷静に演出と曲目を照らし合わせて

考えてみたら作品の世界観とシンクロしている、というとても秀逸なパートだなと

気付いた瞬間に鳥肌ものだった。

(とか言っておいて違ったりしたらどうしよう…。苦笑)

多分、逃げているカフカくんと、さいごのナカタさんが織り込まれていたのかな

なんて。

 

わたしが彼の存在を知って、ライブに行くようになったのはちょうど15年前。

この頃は月9『ラブレボリューション』でブレイクする直前、

ナースのお仕事3』でプチブレイクしたところ、そんな時だった。

まだ3桁のキャパのライブハウスでライブをする、そんな彼はとにかく

ギターが弾けて、ステージに立てて、それが嬉しい!

僕は俳優でも歌でもやっていくんだ!…そんな野心に満ちあふれているように

見えていた。

いろんなところで答えるインタビューでも『二足のわらじ』という言葉を

よく使っていたし、「両方ともおろそかにせず全力投球でやっていきたい」

そんなニュアンスのことを言っていた。

実際にこの頃は2クールに1回はドラマに出ているのに年1ペースで

ツアーをしていて、いまとなって冷静に考えてみるとかなりハイペースな

活動をしていたのだな、と思うぐらい。

 

その頃に比べると、まあ20代から40代、と世代を越えてきたこと、

そして彼自身を取り巻く環境の変化もあるのだろうけれども、

彼のなかでの『俳優をしている自分』と、『歌を歌う自分』の位置づけが

変わって来たんだろうな、と感じたのが、今回のツアー初日を見た

わたしの感想だった。

位置づけこそ変わってはいるものの、こういうことをしている自分も

自身をつくる上では欠かせないものではあるのだろう、と思いつつも

やっぱり50:50ではなくなってきているのだな、と思った。

わたしが見ているだけでも15年経ってるんだもの、そりゃ変わるよね。

 

そんな風に思いながらも、お客さんを目でも耳でも楽しませようとする

精神は相変わらず、というかむしろブランクを経た分増しているような

気さえして。

とにかく「ありがとう」の気持ちを受け取れるステージだった。

見せられるものはもうとにかく全部見せる。惜しみなく。

そんな心意気を感じた。

「ひさしぶりに会えたね、うれしい!」っていうファンの気持ちと、

「ひさしぶりだから全部出すよ、見てってね!」っていう本人側の気持ち。

そんな気の交換がされていたから、とても幸せな空気が流れた空間だった。

初めて来た人からしたら驚いちゃうぐらいいろんなフリとかあって、

ともすればある意味閉鎖的な空間なのかもしれないけれど、

でも踊れなくてもきっと会場にミチタリタ幸せな空気のなかに

身を置いているだけでも、心がすこしあったかくなるような、そんな気がした。

3F席から見ていたから、たまにふと客観的に会場を見てしまう自分もいて、

でも会場にいる人みんなすごく笑顔なんだもの。

そこに負のものはなにもなかった。

そんな空間を眺めながら、本編最後のミチタリタセカイを聴いてたら

なんかいいな、っておもった。

 

藤木直人自身も、ギターをもつとやっぱり少年のようになる。

その表情は、初めて出会った28歳のときから変わっていなくて。

ともすると、17歳のときからまったく変わっていないのかもしれないな。

そして、これからもきっと変わらないのだろう。

まさしく『17 Till I Die』。いつまでも17歳。死ぬまで17歳。

どんなに歳をとっても、ツアーをやるスパンが長くなったとしても、

役者としての仕事が忙しくてたまにしかギターを持たなくなってしまったとしても、

初めてのツアーで『Guitar Kids』という言葉を使った彼は、いつまでたっても

Guitar Kidsであり続けるのだ。

それは確信した。

 

 そろそろ終えよう…と思ったところで思い出したwacci橋口さんの

ゲスト出演について。

先輩面している藤木直人、という貴重な絵と、人の歌をコーラスする藤木直人

この2つが見れただけでもかなり嬉しかったのだけど、それより何より

いくらcubeの後輩とはいえ、直人さん出演ドラマの主題歌をしているとはいえ、

ファンの年齢層的にも、会場の雰囲気的にもどアウェイな空気を、

ギターをもって歌うだけであっという間に幸せいっぱいの、心がほっと

あったかくなるような空間に仕立て上げられる橋口洋平の人徳を感じた。

終演後のたくさんの人に囲まれる彼の姿は、直人さんの後押しするような

セールストークも手伝ってはいるだろうけれども、それだけではあそこまで

ならなかったと思う。

そういう意味では、この橋口洋平という人間もまた、すごい大物に

なるんじゃないかな、なんて感じた。

いきものがかり以上に直人さんがかわいがっているしね。笑

 

 1回見ただけだといろんな想いが溢れすぎて、まとまらないものだな。

来週中野サンプラザにもう1回見にいくので、それが終わったところで

また新たな発見があれば、書けたらなと。

ファンの人からしたら「ん?」って思うところもあるかもしれないけれど、

15年経ってすこし客観的になってしまっている部分もある

ひとりのちっぽけなファンの感想として、綴ってみました。

 

おまけ。

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※グッズのペンライト。5色あって悩んで悩んで、ファンになった初期の高杉先生が大好きだったオレンジ色にした。笑

 

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※ガチャガチャしたら、ラバーバンドが出てきた。これなかなかよい。

 

おわり。

 

 

1989

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