TOUR SUKIMASWITCHを振り返る:ムーンライトで行こう
「蝶々ノコナ」で一気にヒートアップした会場の空気。
興奮冷めやらぬまま、かっこいいエレキギターの音とともに
イントロが始まる。
初日に聴いたときに「…?なんの曲が始まるんだろう?」って思っていたら
卓弥さんの「ムーンライトながら号…」のボーカルに思わず叫んだ。
川口初日をはじめとして、ツアー前半戦は特にこの曲の歌い出しの
瞬間の歓声がものすごくて。それに乗じてしんたさんが会場を見て
にやっとするのに思わず地団駄。笑 仕込んできてますね…。
一緒にライブを観るメンツに、その日がツアー初日、っていう人がいたら
ここの反応を見るのが個人的には一番楽しかったな…。笑
前の記事で書いた「蝶々ノコナ」と、この「ムーンライトながらで行こう」は
『ツアー本編のNHKホール公演以前・福岡振替公演・追加公演』と
『ツアー本編のNHKホール公演〜沖縄公演まで』とで曲順が入れ替わっていて。
振り返り記事は前者の順番で書いてみた。
※つまりNHKホール公演〜沖縄公演までは「life×life×life」のあとに
「ムーンライトで行こう」「蝶々ノコナ」ときていた。
ここの曲順は、なんでツアー後半戦、むしろ終盤のあのタイミングで
変えたのかな、とNHK初日に「???」と頭にはてなが浮かんだのだけど、
サポメンさん(特に種子田さん)の勢いはムーンライト〜蝶々の流れの方が
(その後のアーセンも含め)勢いづいていたかな、というような気はした。
沖縄までその流れでいったのに福岡で突如前の流れに戻ったのは、
もしかしたら『あの日』をここに取り戻すために変更される前の
セトリのままやったのかな、なんて思ったりもした。
追加公演では前の流れのままだったから、結局それも真意なのかは
わからないけれど。
でも追加公演のセトリは、ムーンライト〜のゴルラバ、の流れもあるし
必然的なのかな、とか思うと、やっぱり時間を巻き戻すこともできない、
なんて言いつつも『あの日』を取り戻しにきていたのかもしれないな、と。
ファンキーで盛り上がるパートなんだけど、そんなことを考えたりも
してしまっていた。
ツアー全体を通したこの曲への感想を箇条書きで。
- とりあえずイントロの卓弥さんエレキが入った瞬間に乗っかってくる種子田さんの唸るベースにさっそくぱたり_(:3」∠)_となるのがお約束でした。笑
- 石成さんと種子田さんふたりが目を合わせた瞬間に音が変わる。そんな瞬間が何度も訪れるのがこの曲。ひと時も目を離せない、そんな時間だった。
- …ってふたりを見ようとすると、とんでもない金管の音が飛んできたりとかするから油断ならない。高音を宙へ高く高く舞わせる前に、本間さんと充さんが(主に本間さん主導で)「次はこうね」って指さして会話していたりして、ふたりのジェスチャーしてた音がどうくるのかな?ってところも、毎回見逃せなかった。
- 卓弥さん、だいぶエレキギターがうまくなったというか、様になるようになったというか、こちらが見慣れたという部分もあるのかもしれないけれど、かっこいいフレーズを弾くようになったなと思った。ツアーのなかで、毎回ブラッシュアップされていくのを見ているのもとても楽しかった。
- …けど、アウトロのエレキソロは熱中するとさるまたが伸び放題なのがつい気になってしまった(ごめんなさいごめんなさい…笑)
- 熱中してる卓弥さんをしんたさんがちらってみてたまにくすってしてるのがまた…くすってしちゃだめでしょ、って突っ込みながらもやっぱり気になる…気になるよね…って思う複雑な心境(土下座)
- しんたさんの鍵盤の音も、ツアー回っていくにつれてどんどんどんどんどんどんどんどん…と延々に続くぐらい細かくなっていってて、手元が見えるときはその手さばきに思わず「おぉ…」とつぶやいてしまうぐらいだったし、見えないときは必死に耳をすませて、聴いたことない音がくると「!?」って驚いたりしてた。アウトロ部分も聴いてて楽しかったなぁ。耳が喜んでいる感じがした。
- この曲はやっぱりアウトロ部分を語るに尽きるとおもう。けれども明らかに語彙が足りない。初日に聴いた時に意外とこのアウトロもさらっとしているな、と思ったけれど、回数を経るにつれてどんどん長くなって、最終的にはやっぱりいつものアウトロ長回しな感じだよね、な尺感になっていたような気がした。このメンバーでやるんだもの、これがなくっちゃ。と思っている派なのでうれしい限り。
- ♪辛いなぁもう…♪、♪せまいなぁもう…♪のあとの、ぱっぱっぱっぱっぱー♪ってリズムをみんなが刻むときにしんたさんがたまーにお口ぱくぱくしててかわいかった。金管の音がぱあああっと空高くはじけたあとに、アニキが入れるドラムの音がばしっとキマるととても痛快。
- アウトロに関してはセトリを微妙に変えたNHK〜沖縄のときの種子田さんが絶好調すぎて。ぶいぶい言わせてた。(って言い方は古いかな…苦笑)NHK1日目で確か種子田さんが割と主導権握って弾いているところに卓弥さんの音が乗っかって、そこからみんながアクセル踏んでいく…という流れだったのに、NHK2日目では種子田さんが主導権握ろうとしたら、卓弥さんが食ってかかるようにすぐエレキの音をかぶせてきて、そこから畳み掛けるようにみんなの音が折り重なっていって…という流れになっていて、連日の公演だったはずなのに2日間で全然違う音が聴こえてきてびっくりした記憶がある。スキマスイッチのライブは全体を通してそう言えるけれど、特にこのパートは「一度聴いた音はもう二度と聴けない」唯一無二なステージング、と言えたとおもう。
この曲は本当に全公演分音源を聴き漁りたい!と思う曲。
でもそれは無理な話なので(やれるもんならやってほしい…笑)、
1公演分とはいえ音源化・映像化するのがとても楽しみなのです。
すごくかっこいいアレンジになっていて、原曲はゆったりとまさに
電車に揺られながら、うとうとしながら聴けるような曲なのに、
このverは寝かせてくれる気配すらない。笑
同じ曲でもこれだけ殻を被って生まれ変わるものなのだな、と
ツアーではいつもアレンジでびっくりさせる曲を持ってきてくれる
スキマスイッチだけど、今回はこれがきたか!と。
そんな風に驚いた「ムーンライトで行こう」でした。
(ちなみにこの辺りで気付く、今回のセトリに意外と入り込んでいる
『ナユタとフカシギ』曲…。あの時期につくった曲が今回の
『スキマスイッチ』と違和感なく交われるのは、随所随所にアレンジを
加えていることももちろんだけれども、ふたりのつくる楽曲に
きちんと一本の筋が通っているからなのだろうな、と思ったのでした。
あの頃のふたりが、いまをみたらどう思うのかな?なんて、
聴きながらふと思ったりもしたのでした…。)