Murmur...

アラサーといいたくないけど徐々に30の扉が見えてきている女子が好きな音楽を中心にまとまった言葉を語りたいときに語る場所。

2015.10.03 Augusta Camp Extra in境港〜OA松室政哉のはなし

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※終演後、駐車場から帰ろうとしたときに見えた夕日。オレンジ色してた。
 
Augusta Camp Extra in境港
2015年最後のAugusta Campの幕開けは、オープニングアクト松室政哉の歌声から
スタート。
「今日おろしたのかな?」と思うような、まだ少し着慣れていない感のある
暖色のカーディガン。
「これからやる曲をイメージした衣装なのかな?」とちょっぴりくすっと
していたら、やっぱり最初の曲は『オレンジ』。
去年の山中湖のステージでも、そして今年の横浜のステージでも歌ってきたこの曲。
おっきなステージで先週バンドを引き連れて堂々としたパフォーマンスをした
翌週であるものの、弾き語りなこともあるし真のトップバッターなせいもあってか、
声には少し緊張の色が。
(「このあとに控えていること」からくる緊張だったというのは、
後々わかる話なのですが…。笑)
 
松室くんの歌には、景色が、風の匂いが詰まっている。
境港の、海から運ばれてくるそよ風と歌声が相まって、目の前に広がる景色が
さらに彩られていく。
境港の空気を吸いながら聴いた『オレンジ』は、またこの曲が新たな顔を
見せてくれたような、そんな気がした。
 
はじまる前に松室くんの立ち位置の横に置かれたピアノが一台。
『オレンジ』終わりで、ふと袖の方を見るとそこにはあらきゆうこさんと、
スキマスイッチしんたさん。
「そんなまさか…!?」と思っていたら、ステージにいる松室くんの表情はガチガチ。
あ、なるほどね、とここで察する。笑
 
大先輩ふたりを呼び込んで、歌う曲は『写真少年の憂鬱』。
鳥取市のCM曲になっているこの曲。
CDであらきゆうこさんがドラムを叩いているから、今回のオーキャン境港
松室くんが出るって決まったときに真っ先にこの曲はやるんだろうな、って
思っていた。
ただ、この曲は鍵盤の音がキーとなるフレーズがちょこちょこ入っている曲で、
ふたりでやると少し寂しいなぁとおもっていて。
だから、鍵盤の音が入って、しかもそれがしんたさんの音で聴けるなんて
思ってもいなくて…そんな夢のようなこと、あるの!?いま、目の前で
起こっていることは本当のことなの!?と、あわあわ…。そして泣くわたし。笑
 
この曲は、若さに満ち溢れた、夢を追いかける少年のキラキラした雰囲気が
曲から溢れ出ていて、実際に普段松室くんのサポートをしているメンバーたちも
同世代な人たちだからか、サウンドにもその様子が現れていた。
普段松室くんのサポートをしているメロディーキッチンのはすみちゃん。
この曲を弾くときは自身の指先から繰り出す音も、表情もキラキラと輝いている。
彼女自身の夢に満ち溢れた現在と、そしてこれから待ち受けている未来に
迷いがないわけではないけれど胸を膨らませている様子がとても伝わってくる演奏で
とても好き。
そのキラキラ感をしんたさんも出してくるのか、それともしんたさんは違った
アプローチをしてくるのか。
わくわくしながら曲が始まるのを待ち構えた。
 
しんたさんの『写真少年の憂鬱』は、はすみちゃんが弾くそれとは
まったく違う鍵盤だった。
少なくとも、彼にとって『写真少年の憂鬱』だった時代は“過去のこと”
なのだろうなと、演奏を聴いててわたしは感じた。
でも、そんな過去を振り返り、懐かしみながらも、そんな『今現在』にいる
松室くんの背中を後ろから優しく見つめているような音のように聴こえた。
1サビ終わりの間奏、2Aメロに入る前にぽろーんと入れた音が優しくて、
あとあと松室くんがラジオで「前日のリハーサルのときに
( ˙灬˙ )俺弾こうか?って言ってくれてやることになった」
って言っていたけれど、もしかしたら前からこの曲を聴きこんでいたり
したんじゃなかろうか、と思うようなしんたさんなりの
『写真少年の憂鬱』な世界が広がっていたように感じられた。
頼もしいお兄ちゃんみたいな感じだな、とふと。
 
 
この日のライブのあと、何度か松室くんのライブを見に行きましたが、
めきめきと表現の幅が広がっているように感じられることが多々。
境港での経験が、良い方向に昇華されているのだろうなと感じられた。
これからの松室政哉がさらに楽しみになる、そんなステージが見られた境港でした◎