Murmur...

アラサーといいたくないけど徐々に30の扉が見えてきている女子が好きな音楽を中心にまとまった言葉を語りたいときに語る場所。

Naohito Fujiki Live Tour ver11.0〜1989 17 Till I Die Tour〜まとめ②(楽曲のこと)

前回幕開けのところまで書いたら文章量多すぎて力尽きたので

今回からやっとライブ本編について。

…と言っても1曲ずつ話してたらキリがないので、印象的だった部分と

それに対する自分が感じたことをトピックごとにまとめようと思います。

 

◆『海辺のカフカ』の世界

 横須賀初日を見終えてセトリを書き起こしながら眺めていたら

ふっと思いついたのですが

「『ESCAPE!』と『Real Heaven』ってもしかして、『海辺のカフカ』の

ストーリーを意識して入れ込んできていたりする…?」

 

 『ESCAPE!』のとき、ワゴンの中でcaramariのふたりが踊っている

後ろのモニターに映し出されるのはネオンの街並み。

これって、星野くんとナカタさんがいた高松のネオン街でのあのシーンに

似てるなって。

そう考えるとそのあとの『Real Heaven』の最初の不穏な空模様も、

「もう嵐は過ぎたと教えなきゃ」って歌詞とか、

「でも愛は 僕達が迷ってた 未来への 扉を開く」って歌詞とか、

海辺のカフカ』の終盤のストーリーがちらつくモチーフやフレーズが

入っていたりするなと思って、はっとした。

わたし自身、カフカ2回しか観劇していないのでストーリーや演出を

鮮明に覚えているかと言ったら自信はないのであまり確信めいたことは

言えないのですが、もしかしたらそういうことなのかもしれないなって。

だとしたら、奥深いなぁ…。

 

◆セトリの塩梅

当初、横須賀と中野1日目のみで遠征するつもりのなかった私が

急遽名古屋を増やした理由の一番がこれ。

7曲も入っているミニアルバム(といってもインスト2曲だけど。笑)を

ひっさげてのツアーなので、ミニアルバム色が濃くなるかなと

思っていたのですが、蓋を開けてみたらド定番な楽曲を頭にもってきて

いながらも、過去のツアーでスルーされてしまっていてもったいないと

言われていた楽曲を引っ張り出してきたり、懐かしい曲をひさしぶりに

やってみたりと時間が経つのを忘れてしまう、昔からのファンも大満足な

セットリスト。

 

おにゅーなエレキギターを得意げにかき鳴らしたかと思ったら

アコースティックギターでゆったりしたナンバーを披露しつつ、

弾き語りもしてみたり、

相変わらず「弾けない」と言って指先震えながらも(笑)ピアノを演奏してみたり、

「この曲ピアノでやろうと思います!」って言いながら途中で弾くのを

放棄してみたり。笑

カバーもやりつつ、目の前にいるのは43歳になった藤木直人なのだと

いうことを忘れてしまいそうなぐらい踊るナンバーがあったり。

3年ぶりにツアーのステージに立つからこそ、毎年ツアーをしていた頃よりも

1回の密度が増しているような気さえしてしまう。

そんなセットリストだったからこそ、ブランク空いた3年分思う存分

焼き付けなきゃ、って思って名古屋を急遽増やしたのでした…。

それぐらい、嬉しさも驚きもあったセットリスト。

欲をいえば、1コーラスで終わってしまった曲も多かったので、

そこはフルで聞きたかったな、と思いつつも、フルコーラス歌って

踊って…は大変なのかな?←すいません。苦笑

個人的には、TacticsはCOLORMANが出た当初にまっしろいカンバスツアーで

踊ってほしい!ってめっちゃ切実に願ってたから、それが約10年越しに

叶って嬉しかったです。笑

…ってカンバスツアーがもう10年前なの?いま、自分で書きながら

身震いしました…。苦笑

 

◆どんどん長くなるSPYDER 03

半ば無理矢理メドレーに組み込んだ『SPYDER 03〜ロックスパイダーより

愛をこめて〜』のブリッジ部分。笑

原曲に入っているハカセまでじゃ飽き足らず、伝説の刑事を目指したりも

していた蝶野刑事…でおわるかと思ったらもう1ループきたーっていう。笑

うろ覚えなんですが

♪今日もまたドクター(Doctor X:近藤さん)

♪図書館の司書(海辺のカフカ:大島さん)

♪ジャムパン食べたり(CONTROL:南雲さん)

♪(ここど忘れ…あああ…なんの役だったかすら思い出せない…)

♪カリスマじゃない美容師(ラストシンデレラ:凛太郎)

♪家具屋のオーナー(だったかな?心がポキッとね:心さま)

♪杉崎桃子を叱ったりもしています(37.5℃の涙:柳さん)

 …的な感じだったかな?

 個人的に「カリスマじゃない美容師」に爆笑しました。笑

俳優としてのキャリアが長くなるごとにどんどんどんどん長くなる

このブリッジ部分。果たして何ループいくまで歌い続けるのか

気になるところです。ここも月日の流れを感じるところだな。なんて。

 

◆直人さんが踊るDAZZLEなフリ

Tactics』の振付け。恐らくDAZZLE長谷川達也氏によるものなのかなと

フリから勝手に察していたのですが、1コーラス終わった後一瞬の

ブレイクを挟んで直人さん、達也さん、tabowで繰り広げるダンスが

とてもかっこよかった。

個人的にDAZZLEなフリを踊る直人さんが見られたことがとても新鮮で

とても嬉しかったのでした。

なんでだろ、今までも達也さんフリの曲って少なくはなかったはず

なんだけど。あそこまでDAZZLEテイスト満載なフリを見たのは初めて

だったような気がして、初日めちゃくちゃアガりました。笑

 

◆ミチタリタセカイとパーフェクトワールドの関係性

名古屋で聞いてびっくりしたこと。そして名古屋に行ってよかったなと

思ったエピソード。

毎回ツアーの定番、名古屋公演でのアンコールのパーフェクトワールド合唱。

このあとに出てきた直人さんから聞けたことば。

(※記憶を辿って書き起こしているので若干ニュアンス違うかもですがご了承ください)

名古屋のみんなには2度も悲しい想いをさせてしまって。

ほんとに申し訳ないなと思っているんだけど、ライブをすれば

いつもこうやって集まってくれる人がたくさんいて。

さっき歌った『ミチタリタセカイ』。

この曲のなかで「声にならない不安」って歌詞を僕は書いたんだけど、

ツアーになるといつも以上に気をつけていてもなぜかタイミング悪く

風邪を引いてしまったりすることもあって、ステージに立つ前後は

いつも声にならない不安を抱えている。

みんなさっき『パーフェクトワールド』を歌ってくれたけど、

この曲はもう15年前の曲で。これだけ長い年月が経ってもみんなが

こうして大事に歌ってくれて。

ハリーくん(サポートメンバーのドラムの張替智広氏)がこの曲を

つくってきてくれたときに、何を書こうかなって思って考えて…

『パーフェクトワールド』のなかに「完璧な世界なんてないから」

ってあるけど、この『パーフェクトワールド』のアンサーソング

というか…今の僕が思うこの曲への想いとか、みんなへの気持ちを

言えたらなと思って書いた曲だったりもします。

…このエピソードを聞いたときに、『1989』を開いて、

『ミチタリタセカイ』 を聞いたときからこの曲が心のどっかに引っかかっていて、

でもそれがなんでかわからなくて、ずっと考えてた謎が解けたのでした。

♪完璧な世界なんてないから

♪人生なんてまるでゲームのようさ

♪夢を見ることも罪じゃない

---パーフェクトワールド

♪完璧な世界なんてどこにもなかったけれど

♪君に会えた ただその奇跡だけでここは

♪ミチタリタセカイ

---ミチタリタセカイ

『Let it Rock』はオープニングナンバーなので少し横に置いておくとすると、

28歳の藤木直人が歌った「完璧な世界」が本編最初にきて、

43歳の藤木直人が歌う「完璧な世界」で締めくくる。

あれだけたくさんの要素を盛り込んでも散らからず、楽曲たちが彼のまわりを

囲んでいるように感じられるのは、この2曲が始まりと終わりにきている

からなのかもしれないな、と。

すとんと心のなかにこの曲が沁み渡ってきた名古屋公演でした。

 

次でたぶん最後…かな?

各会場のおもしろかったMCをまとめられたらなって思います。

 

 

1989

1989