Murmur...

アラサーといいたくないけど徐々に30の扉が見えてきている女子が好きな音楽を中心にまとまった言葉を語りたいときに語る場所。

藤木直人と寺岡呼人さんのはなし(前編)~原点回帰tourを終えて、思ったこと

つい先日書いた、この記事。

mary-sue.hatenablog.jp

すごくたくさんの方が(特に黒沢健一さんのファンの方が)読んでくださったようで、そしてさらにシェアまでしてくださったようで、とても驚きました。

たぶん自分の今までのつぶやきのなかで一番「いいね」されたような気がします。

改めて、黒沢さんがたくさんの人に愛され、そして想われているのだということを感じました。

 

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ツアーが終わると語りたくなるシリーズPart2。

今回は、寺岡呼人さんとのエピソードの話をしたいなと思います。

 

Naohito Fujiki Live tour ver11.1~原点回帰 k.k.w.d tour~@横浜ベイホール1日目の公演にて、アンコールで寺岡呼人さんがステージに遊びにきてくれました。

 

寺岡呼人さんといえば、わたしたち世代にとっては「ゆずのプロデューサー」の印象が強いのです。

リアルタイムで活躍されている頃は知らないけれど、JUN SKY WALKER(S)の方だっていうのも知ってはいます。

でもやっぱり、藤木直人の音楽活動を初期から知っている人たちからしたら、「藤木直人の音楽活動の骨格をつくってくれた存在」なんだと思うのです。

 

 

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わたしが藤木直人のライブに行くようになったのは、ver2.0~Hop!Step!BUMP!渡り鳥越冬編!!~から。

(ver1.0~ギターを抱いた渡り鳥~は、チケットがとれなかったんだな、ファンクラブに入るタイミングがちょっと遅くて…)

この頃は藤木直人の持ち歌がまだ少なくて、洋楽のカバーメドレーをやってみたり、寺岡呼人さんの曲をカバーしたりしていたのでした。

ちなみにver2.0のときは、「これが僕の愉快なヒューマンライフ」と「陽のあたる場所」をやっていたな。

この2曲がライブの定番となりつつあったから予習をしよう、と思っても本人が歌っている音源はない。

さてどうする?って言って、たどり着いた答えは呼人さんのアルバムを買って予習をすること。

いまのわたしがよくやる「何かひとつのきっかけから、他の人の音楽を掘っていく」というのはこの頃に培われたものなようです。笑

 

そんな話はさておき、当時のわたしは音楽プロデューサーがどんなことをしている人かなんて全然知らなかったけど、いま耳で聴いてるこの曲のメロディーをつくって、歌詞も書いて、この曲の形に仕上げてる人ってことはすごい人なんだ!みたいな認識でした。

もはや子どもの頃の記憶なのでうろ覚えなのですが、たしかFM YOKOHAMAでやっていた直人さんのレギュラー番組「NEO FREAKS」に一回ゲストに来てくれたことがあって、そのときの話だったりとか、ライブで呼人さんの話をする直人さんを見ていて、彼が呼人さんを慕っていたのもよく伝わってきていたし、一度でいいから直人さんと呼人さんが一緒にステージにいるところをみたいな、なんて思ったりもしていました。

 

そんな風に思っていた矢先にそんな日が実現したのです。

それが2001年の8月27日。渋谷La.mamaで行われた「Golden Circle vol.00」でした。

本当に行きたかった。このライブ。でもやっぱりチケットがとれなかったのです。

(…というか、この記事を書くために改めてちゃんと情報調べて驚いた。La.mamaだったんですね。そりゃチケットとれん。わたしのうろ覚えな記憶だとO-nestあたりかと思っていた。笑)

 

この日、チケットがとれなくて悔しくて悔しくて、でもストリーミングでリアルタイムで配信するよってなったので、わたしはPCにかじりつくようにして見ていました。

当時はまだダイアルアップ回線でインターネットを繋いでいた我が家。もちろん、次の月の請求がすごいことになって、親に怒られました。苦笑

そんなのおかまいなしに、画面越しにみた寺岡呼人+藤木直人の「陽のあたる場所」。

「いいなー、やっぱり行きたかったな」って思ったよね。思うよ、そりゃ。

またいつかこんなコラボを、今度は自分の目で、目の前で見れる日が来るかな。そんなことを夢見たりもしていました。

 

だけども、その頃から藤木直人のプロデューサーは寺岡呼人さんからシライシ紗トリさんに変わり。

そのあとも何度か楽曲の提供をしてもらったりはしていたものの、「ライブで共演しているところを見る」という夢はもう叶わないんじゃないかなあ、なんて諦めかけてしまうぐらいにちょっと遠いところに行ってしまったような気がしていたのです。

 

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そして時は流れ2017年。

シングルとしては17年ぶりに自身の誕生日にリリースされることが発表された『Speed★Star』。

表題曲が寺岡呼人さん提供という情報が出たときに「おおっ」と思ったし、リリース前に呼人さんのラジオ番組「TERAOKA MUSIC」に直人さんが出演したり、実際にCDがリリースされて、FC限定盤のDVDに収録されているふたりの対談のなかで「ライブに遊びに来てくださいよ」って言っている模様を見て、心が躍ったりもしていたのでした。

 

でも、いざツアーが始まって、スペシャルゲストが来るならここだろう、と思っていた豊洲PIT公演の日程をよくよく見たら、呼人さん自身のツアーの初日とかぶっていて。

「あー、豊洲に来れないなら今回のツアーも来ないのかな…」なんて思って、期待しちゃだめだ、と思うことにしたのでした。

 

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そして1ヶ月半のツアーはあっという間にファイナルの横浜2daysへ。

純粋に今回のツアーのひさしぶりのライブハウス独特な雰囲気と、その雰囲気にあわせたセットリストがとても好きで、楽しんでいたら、アンコールでいつもだったら最後の挨拶をするのに、直人さんがちょっと舞台袖を気にしながら

実は今日……スペシャルゲストがいて……いい?みんな、驚いてね?

スペシャルゲスト!寺岡呼人~!!!!

って直人さんが呼び込んで。そして呼人さんが出てきたのです。

 

…わたし、頭のなかまっしろ。そして無意識のうちに叫んでいました…。笑

 

こんな日が突然来るなんて。

いつか来るといいなと思いながらも、半ばあきらめていた日が来てしまうなんて。

しかも、よりによって(という言葉をここで使うのは正しくないんだけど、あえて使います)この日、今まで何十回と足を運んできた藤木直人のライブのなかで一番良い場所で観れた日でした。

これは本当のことなの?夢なんじゃないかな?なんて思ったりした。

なんて考えている間にふたりがどんどん話を始めるから、これは現実だ、ってすぐ目が覚めたけれど。笑

 

呼人さん、出てきて早々

藤木くん、MCうまくなったね~昔はひどかったよねえ!笑

と今の彼を褒めつつも、プロデュースしていた当時の彼を愛たっぷりに貶す…ステージ上で。笑

直人さん、めっちゃ苦笑い。

直人さん曰く、呼人さんはプロデュースしてくれていた当時、大阪(だったはず)で一度ライブを観に来てくれてたこともあるんだけど、そのときは挨拶しただけで一緒に演奏したりはせず…だったそう。

その話の流れからデビューして間もない頃を振り返って

呼人さんがプロデュースしてくださっていた当時、僕はまだ持ち歌が全然なくて。でもライブをやらなきゃいけないってなったら曲がないといけないから、呼人さんの曲を何曲かカバーさせてもらったりしてたんだけど。さっき(この日の序盤)やった『君を見つめてた 月が照らしてた』もそうだし…あたかも自分の曲のように歌ってましたけど。すいません。笑

その話を受けて呼人さんが

でも、ここに呼ばれるまで僕もそこ(関係者席)でライブを観させてもらいましたけど、『コズミックライダー』のフリとか、みんなすごい揃っていて、すごく盛り上がっていて、もうずいぶん昔につくった曲なのに、こうやってみんなに愛されているっていうことを実感できて、僕もうれしかったです

と。

すると直人さん、さっきのMCに対するダメ出しに仕返しせんとばかりにこんなエピソードを披露してくれました。

『コズミックライダー』といえば、呼人さん、覚えてます?笑

この曲、僕が曲をつくって、呼人さんが「俺、詩書くよ」って言ってくださって、呼人さんから詩が上がってくるのを待っていたんだけど、全然上がってこなくて。この曲を作った頃にやっていたツアーで演奏するって決まってたんだけど、ツアーの初日までに歌詞があがってこなくて、最初に曲を書いたときに一応僕、歌詞も書いていたんで、その僕が書いた歌詞でツアーの最初の頃は歌ってたんですよ。

それで、途中で呼人さんから詩があがってきたんだけど、もう何回かライブで演奏しちゃってて、自分の歌詞に慣れてきちゃってた頃だったから、呼人さんの歌詞を覚えるのが大変で…!笑

これには呼人さん自身も苦笑い。

そんなことあったっけ?…いやいや、その説はご迷惑をおかけしました。(ぺこり)

…でもそのときにかけた迷惑の代わりに、今回の『Speed★Star』は「スピード仕上げ」しましたんで!笑

と言って会場の笑いをとります。

呼人さんが出てきて、昔話をしていた流れで、先述の『Golden Circle』の初回に出演したときの話もしていたのですが、この話に対しても、直人さんが呼人さんへこんなことを言います。

さっき話していた『Golden Circle』に出たときも…呼人さんがMCで「藤木くんは人妻もいける?どう?」みたいなことを言ってきて。笑

僕、そのときまだ若かったし、あんまりうまいこと返しができなくて「う、う~ん…?」なんて曖昧な返しをしてしまったんだけど、そうしたらこの時のライブがストリーミングか何かで生中継されていたみたいで。

その発言を聞いて「なんだ藤木」って若干炎上したんですよ、僕!!!笑

もう16年も前の話なのに覚えてることが細かい!笑

これには呼人さんも驚いて

そんなこと言ったっけ俺…藤木くん、よく覚えてるねえ!

きっとものすごい嫌な思いをさせたんでしょうね…ごめんね…笑

と。笑

 

***

このあと、実際に一緒に演奏をする流れにいくのですが、ちょっとテキストが長くなりすぎたので、一旦区切って明日にでも後編をまとめようと思います。

わたしの想いの前段が長すぎたかな、と反省…。笑

気が向いたら後編も読んでいただければうれしいです。